以前からナイトレーシング号のキャブレターセッティングが決まった!と誤報を流しまくっていましたが、正直・・oko28やkoso28(pwk28)をセローエンジンに装着した先例に漏れず・・・・アイドリングがキマっていません。(不安定&ストール)
巷の噂では、カッタウエイ(CA)の切り角のセッティングをしないとキマらないと言われていますが、なんせスロットルバルブのセッティングパーツが無いkoso28ですのでカッタウエイの交換は不可能・・・(加工するという手がありますが・・)
元祖keihinさんのpwk28とスロットルバルブの互換性は無さそうなので(あくまでweb調査ですが)、豊富なセッティングパーツが揃っている、スロージェット、メインジェット、ニードルでセッティングを出したいところです。
ということで暑くなったことだし休日を活用してセッティング出しにチャレンジすることにしました
その前にやっと解析できた(一部不明だけど)、koso28キャブの各部の部品説明をすると、こんな感じですので参考にしてください
セッティングにあたって準備したことは以下
- ヒビが入ってそうなインシュレータを新品に交換
- スロットルバルブのスプリングを強化タイプに交換(ミディアム)
- パワージェットの燃料経路を塞いで、機能しないようにする
- カッタウエイ加工が必要になった場合に備えてkoso28をもう1個手配(約2千円)
上の写真ですが最初はフロート室とパワージェット入り口をつないでいるチューブを切断して塞いでましたが、ふたつ下の写真にある通り、チューブ途中にネジを押し込んで塞いでみました。
この状態セッティングを進めますが、それぞれ各調整パーツの相関関係を整理しておくと一般的に言われているとおり、下図のようになります。
意外だったのは、セローエンジンとkoso28の組み合わせではニードルクリップ段数による変化が低開度領域、1/8開度あたりから効いてきます。
前述したようにカッタウエイはkeihin製pwkキャブとは互換性が無いので、切り角調整が出来るセッティングパーツがありません。調整にはスロットルバルブの加工が必要です。
なんでこんなことなのか少し解説すると・・・
koso28キャブレターは下の図のような構造になっているようです。典型的なスライドバルブ式のキャブレターですが、ポイントはスロー領域(特にアイドリング)はパイロットエアスクリューとスロージェットで調整できるだけで、ガソリンと空気が混ざったあとの混合気の量を調整するパイロットスクリューがありません、したがってアイドリングの調整はちょい難しいものになっています。
それにクセ者なのがアイドルポートです。スロットルバルブからエンジン側の下流についているので、ここからガソリンはダダ漏れ状態になります。これは負圧の低い2スト用キャブレターだからこの造りになっていますが、負圧の高い4ストに使うとここがウイークポイントになるようです。
巷では様々な工夫でこのアイドルポート問題に立ち向かっている猛者がいますが、今回はとりあえず対策無しでアイドルポートを生かしたままでセッティングを進めました。
セッティングにあたって基本的なことを整理すると、アイドリング時には、スロットルバルブは閉まっているので、エンジンが回転するための混合気はパイロットエアスクリューから入ってくる空気とスロージェットを経由するガソリンが混ざって供給されます。
アクセルを開けると、スロットルバルブが開きますので、スロットバルブを経由する空気とジェットニードル部分を経由するガソリンが混ざって(+アイドリング系の混合気)エンジンに供給されます。
では、スロー系とアクセル開けた状態での別々にセッティングすればいいじゃん!と思いますが、実際には
アイドルスクリューを締めこんでスロットルバルブをほんの少し開けた状態でアイドリング回転数を決めていくので、現実にはアイドリング時にもニードル付近からのガソリンは混ざってくると考えられます。(たぶん)
という状況も踏まえた上でセッティングを始めましたが・・
大体の調整範囲は、スロージェット#38~#32で3種類、ジェットニードルはN68F~Hまでの3段階、ニードルクリップは4段、これだけでも3×3×4=36通りのセッティングが可能です。これにメインジェットを変えたりスーパートラップのエンドプレートを減らしたりして様々なセッティングを試しました。(たぶん40通りくらい?)
全部セッティングノートに記載してありますが、ダイジェストでまとめると以下になります。
そもそも冬の時点でセッティングが完璧に出たと思っていたkosoキャブですが、やはり完璧では無く・・
- アイドリングが不安定で、交差点で停止後スタートでアクセル開けるとエンスト
- アクセル全閉時にマフラーからパンパンと音が・・
これが気温の上昇と共に酷くなってきた次第・・特にアイドリング不安定なのは前からでしたが・・・
と言うことで、セッティングを始めたのが5月のゴールデンウイークからです。
まず気温の上昇で空気が薄くなってきていますので、全体的にガソリンも薄くする方向で調整を進めます。まずスロージェットは#40→#38へ、ジェットニードルは、N68EのΦ2.415からN68Fの2.425に変えて試走してみます。
この状態でも、アイドリングの不安定さは変わらずアクセルを開けるとストールします。判らないのは、アイドリングからアクセル開けてストールするのは、濃い症状ですが、ムフラーからパンパンとアフタファイアの音がするのは薄い症状ということです。この辺がとても難しいところで、スローのジェッティングを濃くして良いのか薄くすべきか迷いました。ここで優先したのは、アフタファイアよりもストールの解消を優先して取り組みました。(つまりアイドルが濃いと仮定)そこで症状としては
- エンジン始動時に掛からないので、アクセルを開けてキックするとキャブ側に吹き返しの爆発がくる(バコっとカブった音と共にキャブ側の燃料が爆発する感じ)
症状が起きましたので、改めてキャブ側に濃い混合気が残って、それに火がついているのだと考えた次第です。キャブを外してみるとインシュレータの下側にガソリンが溜まっています。これはアイドルポートから吸引されたガソリンが混合しきれずに残っているのではないでしょうか?
ということでひたすら薄くする方向で調整します。
特にニードルのストレート径は、2,435にチャレンジしましたが、クリップ1段にすると1/8開度でギクシャクして回転が頭打ちになります。従ってクリップを下げてアクセル開け始めは濃くするようにセッティングしました。交差点での恐怖のストールも頻度が減ってきましたが、もうひとつ・・・
最終的には上のセッティングで、アイドルスクリューでちょい高めの1000回転くらいでアイドリングさせると、交差点ストール現象が解消されました。とは言っても近所で15kmくらいの試走でエンストが無くなったので多分イケそうと思っているだけです。でもレーシングキャブレターの宿命で、インシュレータにガソリンが溜まってしまうので、長い信号待ちでは時折アクセル吹かしてカブりを解消しています。
気になるマフラーのアフタファイアですが、スーパートラップのエンドプレートを3枚に減らすことで解消しました。この辺はガスを薄くする方向で調整しながら、何故解消したのか不明・・・
ということでこれでしばらく走ってみることにしました。
で、もう一つ購入したkoso28キャブですが、先人達がチャレンジしたアイドルポート対策を施してみました。既に記述したようにkoso28キャブレターは低速域(スロットルオフ)にて混合気が非常に濃くなる傾向にあります。原因としては、元来負圧の低い2スト用キャブを4ストに応用したため、スローポートともう一つ下流(エンジン側)にも設置されているアイドルポートから高い負圧によって大量?のガソリンが供給されてしまう事にあると言われてるようです。確かにキャブを外してみるといつもインシュレータの下側にはガソリン溜まりが出来ています。
そこで多くの先人達がトライしているのが、アイドルポートを塞ぐ手段です。これによる成功事例も多く報告されているようですので、もれなく今回チャレンジしてみた次第です。
まずは、キャブレターを分解後にジェットブロックを外して、指先にあるOリングで囲まれているのがアイドルポートです。
今回はこのアイドルポートのキャブ本体側にアルミテープを貼ることで対応してみました。剥がれないかちょっと心配ですが、大き目に貼ればOリングが押さえてくれるはずと期待しています。
組み立てた後は、ジェットを変更しますが、スロージェットからのガソリン流路を一つに制限しているのでジェットは大き目にするのが良さそうです。
従って手持ちのスロージェットで一番濃く出来る#45を起用してみました。走ってみると・・混合気が薄くとても走れません。アクセルオフしたときの吹き返し(パンパン音)も大きくてプラグも真っ白!早急に番手の大きいジェットを手配することにしました。ということでここはまた後日記事にします。
あとは、思い付きです。 負圧が高くアイドルポートから燃料が多めに供給されてしまうというkosoキャブレターの4スト適用ですが、この負圧が高いという問題を解決するためにインシュレータとキャブの間に延長マニホールドを挟んで負圧を下げる方法を考えてみました・・とは言っても負圧が下がるのか?いや流速が速くなるだけ?なのか詳細が不明です。
実は前にも書きましたが、2000年以前くらいのAMAフラットトラック選手権用レーサーには多くこの延長マニホールドが採用されていました。理由は明確には判らないのですが(どこにも記述無いし・・)たぶん低速域のトルクをフラットする効果があるのかな?と想像しています。その手法が今回のセッティングに適用できるのではないかと考えたわけです。
以前に製作した部品を復活させることも考えましたが寸法が合って無くてキャブ装着に結構な腕力がいるという状況もあり今回作り直してみました。 写真にあるとおり、かなり長めのアルミパイプ60mmを手配して、インシュレータとの密着度を上げるための段差を作ります。これは完全な手作業で鉄ノコで溝を作ってヤスリで仕上げる伝統職人的工法で作成しました。
そして装着してみると正直長すぎ・・・短くしたいところですが手作業で段差を作るのがめんどくさいので、テストも兼ねてこのまま・・・そもそも60mmにした理由も、何故かMISUMIさんのサイトで注文すると60mmサイズが格安の369円で購入できてこれより長くしても短くしても値段が倍以上になるという理由からですので、余り科学的な理由は無し という経緯です。
が、取り付けてみると、やはり低速域のトルクがフラットになりゴツゴツ感が無くなりました。若干混合気が薄くなる兆候が見れますがジェットの変更で何とかなりそうな気配もします。ですが目標であるアイドリングの安定化には・・?あまり関係無いかも・・・この辺は再度セッティングを進めて後日!