中華PWK&PEキャブのセッティング

前回中華PWK28キャブにプラスして中華PE28を購入したあげく、セッティングにトライしていることを書きましたが・・・

結局のところ以下の3通りのセッティングを試してみることにした次第・・

案①中華PE28にジェーットニードルのブリード穴を10穴に増やしてアイドリングの安定化を図る

案➁ 中華PWK28のアイドルポートを塞いで スロットルバルブ全閉時の混合気流路をスローポートのひとつに絞る。これによってエアスクリューなどの影響度合いを大きくしてセッティングし易くする

案③ 中華PWK28のカッタウエイを拡げて、吸気量を増やしてニードル付近の流速を低下させる(ベンチュリ効果を下げる)ことでガソリンの吸い出し量を減らす

これらを順番に試してみました。

まず案①ですが、まずはジェットニードルのブリード穴の加工です。写真にあるようにドリルでジェットニードル側面に穴を空けてみました。一般的にブリード穴は、0.6㎜、0.7㎜、0.8㎜の3種類があるみたいですが、試しに0.8㎜ドリルを購入して確認してみたところ、予想通り0.8㎜のようです。

このニードルジェットを装着の上でエンジンを掛けてみましたが、やはりアイドリングが安定するものでもなく、ほぼ効果無しでした。まあPWK28と比べれば安定していると言えますが・・(エンストしないという意味ですね)

現状セッティングは上記の通り

続いて案➁ですが、スロージェットを#52まで大きくしてみましたが、アクセルオフ時のアフタファイアがおさまりません。ここまでスローを絞っても混合気が薄いようです。これより大きいジェットもあるのですが、中華PWK28の狭いセッティングゾーンを考えると解消すると考えにくいため断念としました。

そして案③ですが、一応下記仕様にてセッティングは出そうです。しかしアイドリングの安定化にはほど遠く、長時間のアイドリングにてエンストしてしまいます。まあアイドルポートも空いているので無理はないと思いますが・・

結果として、中華PE28にPWKのジェットニードル&ニードルジェットを装着した仕様で今後セッティングを進めることにしました。

延長インマニの原理(慣性過給?)

前回「慣性過給」の事を書きましたが、なんとなく私が理解しているのはこんな事で・・というのを紹介したいと思います。ちょっと間違っているかも知れませんが、書いてみます。

そもそも4サイクルエンジンの吸気の際には、ピストンが下がることによって発生する負圧作用によって吸気活動が発生します。この際に空気は吸われて流れ込んでいくのですが、一気にシリンダーに流れ込むわけでは無くて、引っ張られて伸びながら徐々にスピードを上げながら流れ込んでいきます。

つまり空気とは言っても、インテーク内で場所によって圧力差を発生させながら脈動しているワケです。(たぶん)

その際にピストンの負圧によって負圧波が発生するのですが、その負圧波がエアクリーナボックスまで到達すると今度は跳ね返って正圧波と呼ばれる圧力波が発生します。この吸気ポートに向かっていく正圧波によって吸気活動が押し込まれることによって高い圧力で燃焼室に押し込まれる!これが慣性過給という効果だそうです。(カベに向かって当たった波が折り返して来るみたいな・・・)

従って、インテークバルブからエアクリーナまでの距離が長い(延長インマニで長くするほど)ほど折り返しの時間が長くなります。

この押し込み空気が入るタイミングをバルブタイミングとベストマッチさせることで、燃焼室内の充填率が高くなり高トルクを発生する作用が生まれるわけです。

つまり

インマニを延長⇒過給の時間が掛かる⇒低回転サイクルでトルクが出る!

という効能が発生するそうです。ホントかな?

セローエンジン+中華PE28に延長インマニ

そもそも興味本位で始めた延長インテークマニホールドですが、元々は1960年~70年代のアメリカンダートトラッカーへのあこがれがベースだったことは、確か4年くらいまえに書いた通りです。

とてもカッコよいのですが、長らく何故このような処理が必要なのか判らないでいました。でも色々調べてみると・・・インテークマニホールドを長くすることによって、負圧で引き込まれる混合気の「慣性吸気(慣性過給)」効果と空気とガソリンの混ざる時間を長くすることによって混合気の霧化特性を向上させる狙いがあることが判ってきました。

効果としては、主に低速領域での トルクUPが見込める分、レスポンス特性が低下するデメリットが発生するようです。

そもそもレスポンスよりも低速トルク重視のエンジンが欲しかったワタシとしては、まさに狙い通りの効果になりそうなので、さっそく真似して作ってみました。

機械部品の通販サイトからキャブレター口径に合うサイズで6cm長さのアルミパイプを購入してヤスリ手作業で加工します。

そしてジョイントを使って、キャブレターとインシュレータの間に挟んでみました。

効果は正に狙った通り!低速域がトルクUPします。しかしレスポンスは悪くなりますが・・負圧式のノーマルキャブレターよりは全然良いのではないでしょうか?

全体的にスロー領域のガスが薄くなる兆候があるので、若干濃いめにセッティングしてゆく予定!

セローエンジンに中華PE28

ということで、様々な方策を練りながら進めている中華PWKのセッティングですが・・・確かにひとつひとつ前進している感じはするのですが、なんとなく、このまま進めるにせよ、PWK以外の策も考えてみた方が良い気がしてきました。

それは何より中華PWK+セローエンジンのセッティングゾーンの狭さです。夏にはいい感じになったのですが秋の雰囲気が出てきて気温がある程度下がってくると予想通り全体的に薄い症状が出てきました。これも楽しいのですが、もう少しダルい感じで気を使わない関係も目指して行きたいところです。

そこで、ちょうどALIEXPRESSで探してみると(https://ja.aliexpress.com/

同じく、中華PE28が送料無料で2126円で販売されているのを見つけてしまいました。中華PWKの事を調べていて判ったのですが、中華PE28もセローエンジン用として人気を2分するキャブレターです。しかも同じくこれも2スト用ですがある程度セッティング出しが容易で外気影響も少なそうな情報がありました。
ということで早速中華PE28を購入して中華PWKのセッティングと合わせて進めてみます。

中華PE28ですが特徴は
①中華PWKとスロージェットとメインジェット(丸型)は共用できそう
➁スライドバルブは円筒形
③ニードルは仕様不明(国産PE28はPWKより太いニードルがラインナップされている)
④どーやら国産PE28とはニードルジェット形状が違うみたい
といったところみたいです。

2~3週間ほどで到着したキャブレターを早速分解してみると予想通りスロージェットとメインジェット(丸型)は同じ部品でした。オリジナルはスロー#42、メイン#152が付いていたのでメインだけ#115に取り換えておきます。

あと衝撃の結果は、このニードルです!

なんじゃこりゃ!

ニードルにクリップが固定されています。初めて見ました(どーやら国産車でも負圧式キャブには採用されているニードル形状らしいですが)。それでもセッティングしようとするとどーしたらよいのやら?負圧式キャブレターではあまり調整の必要はないのかも知れませんが、スライドバルブ式キャブには少し難しいのではないかと思います。

しかも刻印はJ6ZGという意味不明な刻印。サイズ不明です。実測してみるとストレート部でΦ2.475でPWK最大サイズより太いです。ニードル長はPWKの最下段クリップと同じ長さですね。

とりあえず実機に装着してテストしてみます。

エンジン始動してみると、びっくりするくらいアイドリングが安定しています。回転の変動もなく、勘ですが900回転くらいで10分間以上回転しています。長い信号待ちでは回転が落ち込んでしまう中華PWKに比べると雲泥の差があります。

なんか良さそうな雰囲気でこのまま走れそうな予感がしましたが、やはり!
このままではアクセルを開けても回転が上がりません。明らかに混合気が濃い状態です。スロージェットは#42→#38に変えましたが現状より太いニードルを導入してガソリンを絞っていきたいところです。国産のデイトナ製1200円位のニードルを購入して(Φ2.465~2.525がラインナップされている)セッティングを進めたいところですがPWK地獄に続いて中華PE沼にはまることになります。それにもったいないし・・・
ニードルジェット側を小さくできたらいいんだけど・・・と考えたところでひらめきました!

中華PWKのニードルとニードルジェットを丸ごと移植したらどうだろう・・!

低速域でニードル付近のガソリン流量はニードルとニードルジェットの隙間サイズで管理されています。ならばセットで移植すれば問題ないはず!

ということで中華PWKから早速外して、中華PWKニードルジェット+ニードルN68G(Φ2.435)にしてみると、なんとジャストミート!一気にまともな好青年的なエンジンに生まれ変わりました。勢いで約20km程度の走行にトライしてみるとエンストもなく無事走れます。この3年くらい中華PWKと格闘していましたが、こんなに簡単に解決するとは・・びっくりしました。
但し中華PWKニードルジェット+ニードルN68Gに変えた結果アイドリングが少し不安定になりました。
結果としてはこんな感じ

止まるほどでは無いのですが、スロージェットも#38で薄めのセッティングだし問題無さそうなのに何故アイドリングが不安定になるのか?

ひょっとしたら・・と思って、この中華PWKニードルジェットと中華PE28ニードルジェットを比較してみると

右が中華PE28用、左が中華PWK28用ニードルジェットです
中華PWKニードルジェットのブリード穴:4穴×2列=8個
中華PE28ニードルジェットのブリード穴:3穴×2列+2穴×2列=10個
と中華 PWK 28の方が少ないブリード穴です。

走行フィーリングはPWKに比べるとレスポンスは劣りますがパワーは遜色ない印象です。レスポンスの良さは気持ちよさにつながるので重要ですが、まだセッティングの余地もあるし・・

ひょっとして中華PWKニードルジェットのブリード穴を10個に増やすと中華PWKでもアイドリング安定するのかな?と思ったりしますがそれは別の機会に検証してみます。

現在のセッティングはこんな感じです

セローエンジンに中華PWK28のセッティング(アイドルポート&カッタウエイ編)

少し前にナイトレーシング号に積んでいるセローエンジンのキャブセッティングについて記載しましたが方針がほぼ固まりつつあるので忘れないように書いておきます。

まず前提条件ですが様々なWEB情報を仕入れた結果!現在ナイトレーシング号に搭載されているキャブレターは確かにPWK28とも言えるモノなのですが、正確には京浜製PWK28のコピー商品!まさに中華PWKというモノであり、本家京浜製PWKとはスロージェット及びメインジェット、ニードルは共用出来ますがエアーやガソリンの流路などは異なっている仕様のようです。

と言うことで本編では、今後中華PWKということで記載します。

その中華PWK28キャブレターですが、様々な試行錯誤の結果!
スロットルバルブ下流に設置されているアイドルポートを塞ぐことで低回転時のガソリン流出を避けることができそうだとの目論見は前回披露した次第です。

それにプラスして色々調べてみた結果、先人の方々が色んな工夫をしてセローエンジンに中華PWKを装着し、アイドリングの安定化に向けて次のような方策で対応しているようです。

①アイドルポートを塞いで、スロットルバルブ全閉時の混合気流路をスローポートのひとつに絞る。これによってエアスクリューなどの影響度合いを大きくしてセッティングし易くする

②スロットルバルブのカッタウエイを拡大して吸気量を増やしてニードル付近の流速を低下させる(ベンチュリ効果を下げる)ことでガソリンの吸い出し量を減らす

③スロージェットのブリード穴を拡げることで、吸入時に空気の攪拌量を増やして霧化特性を良くすると同時に混合気を薄くする

④ニードルジェットのブルード穴を拡げて③と同じ効果を狙う?但しニードルジェットのブリード穴加工については、拡げる?塞ぐ?複数の意見がありどれが正論か不明でした。

⑤スロットルバルブのエンジン側に穴をあけて空気の量を増やす

など皆様PWKキャブの低速領域のみ混合気を薄くすることに色んな工夫をされています。
単純にスロージェットの番手を下げればいいんじゃない?という意見もありますが、難しいのは中華PWK自体も非常に繊細なキャブで気温の変化に敏感!

たとえセッティングが出たとしても気温変化で調子が著しく変化するという困ったちゃん的なキャブでして、はっきり言ってセッティングを追求すると限度無しになるのが実情。
私も結果としてスロージェットだけで#25~#60まで全て3、5番単位で揃えてしまいました。

但しこの中華PWKですが、ワタクシご愛用のALIEXPRESSというサイト(https://ja.aliexpress.com/)で購入すると、中華PWKで2千円~4千円くらいのレンジで売ってますし、ジェット系も5つくらい揃っているセットで千円でお釣りがくるという非常に楽しみやすいラインナップになっています。

そこで上記の①~⑤の対応策ですが、やはりジェット自体に加工するのは怖いし後回しにして、②あたりかと思いますが・・・、正規のPWKキャブはカッタウエイ違いのスロットルバルブをいくつか揃えようとすると、キャブの値段をこえるという事案がいくつか報告されていますが、さすが中華PWKはスロットルバルブも含んだリペアパーツセットとして800円くらいで購入できます(でもカッタウエイの番手違いなどは無い!)し、本体買っても2千円です。予備スロットルバルブをリューターで削ってカッタウエイを増やすノウハウ(度胸?)さえあれば比較的トライし易いと思えます。

ということで、①と②の対応策を合わせ技でトライすることにしました。

準備として作ったスロットルバルブはこれ!リューターで削ってみました

ちなみに下の写真がノーマル

大体ノーマルから1mm~1.5mmくらい拡げてみました。

さっそくナイトレーシング号に装着してテストしてみました。

このスロットバルブ!たかだか1mmちょっと削っただけですから大した影響はないのかなと思っていましたが・・めちゃくちゃ影響度大きいみたいです。

それぞれ

ケース1:アイドルポートを塞いだキャブに装着

⇒始動性最悪、まったく走らないスロージェットを#30⇒#40⇒#50と濃くしても混合気が薄すぎてギクシャクするし、アクセルオフ時に吹き返し音が激しい

ケース2:アイドルポートが空いたままのキャブ

⇒ノーマルスロットバルブ時で#32だったので、そのままスロットルバルブだけ拡大カッタウエイ仕様にしてみたら薄すぎで走らず!アクセルオフの吹き返し音が激しいので
スロージェット#50まであげるとまともに走るようになりました。

まとめてみるとこんな感じ

たぶん、アイドルポートを塞いでガソリンの流量を減らす効果とカッタウエイを拡大して空気量を増やしてスローポートのガソリン吸い上げ量を減らす効果の二つを合わせ技で使うと果てしなくガスが薄くなってしまうみたいです。


そこでカッタウエイを拡大したスロットバルブは、アイドルポートが空いたキャブに装着
ノーマルスロットルバルブは、アイドルポートを塞いだキャブに装着する方針で今後検証してみる必要がありそうです。

感覚的に、スロットルバルブのカッタウエイを1mm~1.5mm拡げた効果はスロージェットの15番くらい混合気を薄くする効果がありそうです。

例えば、ノーマルスロットルバルブにスロージェット#32であれば、拡大スロットルバルブでは#47くらいにしないと適性な混合気にならないではないかと思っています。

今後はこの2つの方向でセッティング検証を進めていく予定(気がかわるかもしれませんが)

KOSO(PWK)28チョーク問題

ナイトレーシング号に搭載されているセローエンジン(1kh)ですが、キャブレターセッティングで苦労していることは先日書いたばかりですが、その間ずっと疑問だったのが

そもそもこのキャブレター チョーク効いてんのか?

ということです。もちろんチョークノブはキャブレター前方左側についているので、このノブを上に引っ張り上げるとチョークが効くように思えます。

しかしこのチョーク引いてもエンジンが掛かったことが無い!

ということでして調べてみた次第

そもそもチョークとは名前の通り、「塞ぐ」機構ですので、空気を遮断して一時的に混合気を濃くするものと考えがちですが、このチョークは、バイパス通路式と言って一時的にガソリンを追加供給するしくみのようです。

試しにスタータープランジャを外すとこんな構造(写真撮り忘れたので、販売サイトから頂きました)でノブを引くと金色のピストンバルブが上昇するしくみです。

このピストンバルブがチョークポートの開け閉めをして、ノブを引き上げる⇒ポートを開放してガソリンを出すというしくみです。

たしかに2ストキャブにありがちな構造ですが(モトクロスバイクのCR250に採用されていたPJキャブも同じだった)、困るのが、開ける/閉めるの2択のみで、中間の「少しだけ開ける」調整が不可能という男らしい構造です。

例えばPJキャブですが、構造はPWKタイプと良く似ています(これはPJのコピーモノ)

このタイプの2ストキャブに付いているスタータープランジャは、下の写真にあるようにピストンバルブとニードルがセットになっていて、ガソリン量と空気の量を調整できて、なおかつシャフトにネジが切られているためノブを回転させることで微調整が可能になります。

ということで結論としては、koso28に装着されているスタータープランジャはエンジンに火を入れるために一時的に使用するもので、冷間時にチョークを引いたままアイドリングさせるものでは無さそうです。

使い方としては、チョークを引いてエンジンを掛けると、あとはノブを戻してアクセルでアイドリングさせないと続かないのではと思います。チョークを引いたまま複数回キックするのもキケンでカブってしまうのではないでしょうか・・・

夏のKOSO(PWK)28キャブレター調整

以前からナイトレーシング号のキャブレターセッティングが決まった!と誤報を流しまくっていましたが、正直・・oko28やkoso28(pwk28)をセローエンジンに装着した先例に漏れず・・・・アイドリングがキマっていません。(不安定&ストール)

巷の噂では、カッタウエイ(CA)の切り角のセッティングをしないとキマらないと言われていますが、なんせスロットルバルブのセッティングパーツが無いkoso28ですのでカッタウエイの交換は不可能・・・(加工するという手がありますが・・)

元祖keihinさんのpwk28とスロットルバルブの互換性は無さそうなので(あくまでweb調査ですが)、豊富なセッティングパーツが揃っている、スロージェット、メインジェット、ニードルでセッティングを出したいところです。

ということで暑くなったことだし休日を活用してセッティング出しにチャレンジすることにしました

その前にやっと解析できた(一部不明だけど)、koso28キャブの各部の部品説明をすると、こんな感じですので参考にしてください

セッティングにあたって準備したことは以下

  • ヒビが入ってそうなインシュレータを新品に交換
  • スロットルバルブのスプリングを強化タイプに交換(ミディアム)
  • パワージェットの燃料経路を塞いで、機能しないようにする
  • カッタウエイ加工が必要になった場合に備えてkoso28をもう1個手配(約2千円)

上の写真ですが最初はフロート室とパワージェット入り口をつないでいるチューブを切断して塞いでましたが、ふたつ下の写真にある通り、チューブ途中にネジを押し込んで塞いでみました。

この状態セッティングを進めますが、それぞれ各調整パーツの相関関係を整理しておくと一般的に言われているとおり、下図のようになります。

意外だったのは、セローエンジンとkoso28の組み合わせではニードルクリップ段数による変化が低開度領域、1/8開度あたりから効いてきます。

前述したようにカッタウエイはkeihin製pwkキャブとは互換性が無いので、切り角調整が出来るセッティングパーツがありません。調整にはスロットルバルブの加工が必要です。

なんでこんなことなのか少し解説すると・・・

koso28キャブレターは下の図のような構造になっているようです。典型的なスライドバルブ式のキャブレターですが、ポイントはスロー領域(特にアイドリング)はパイロットエアスクリューとスロージェットで調整できるだけで、ガソリンと空気が混ざったあとの混合気の量を調整するパイロットスクリューがありません、したがってアイドリングの調整はちょい難しいものになっています。

それにクセ者なのがアイドルポートです。スロットルバルブからエンジン側の下流についているので、ここからガソリンはダダ漏れ状態になります。これは負圧の低い2スト用キャブレターだからこの造りになっていますが、負圧の高い4ストに使うとここがウイークポイントになるようです。

巷では様々な工夫でこのアイドルポート問題に立ち向かっている猛者がいますが、今回はとりあえず対策無しでアイドルポートを生かしたままでセッティングを進めました。

セッティングにあたって基本的なことを整理すると、アイドリング時には、スロットルバルブは閉まっているので、エンジンが回転するための混合気はパイロットエアスクリューから入ってくる空気とスロージェットを経由するガソリンが混ざって供給されます。

アクセルを開けると、スロットルバルブが開きますので、スロットバルブを経由する空気とジェットニードル部分を経由するガソリンが混ざって(+アイドリング系の混合気)エンジンに供給されます。

では、スロー系とアクセル開けた状態での別々にセッティングすればいいじゃん!と思いますが、実際には

アイドルスクリューを締めこんでスロットルバルブをほんの少し開けた状態でアイドリング回転数を決めていくので、現実にはアイドリング時にもニードル付近からのガソリンは混ざってくると考えられます。(たぶん)

という状況も踏まえた上でセッティングを始めましたが・・

大体の調整範囲は、スロージェット#38~#32で3種類、ジェットニードルはN68F~Hまでの3段階、ニードルクリップは4段、これだけでも3×3×4=36通りのセッティングが可能です。これにメインジェットを変えたりスーパートラップのエンドプレートを減らしたりして様々なセッティングを試しました。(たぶん40通りくらい?)

全部セッティングノートに記載してありますが、ダイジェストでまとめると以下になります。

そもそも冬の時点でセッティングが完璧に出たと思っていたkosoキャブですが、やはり完璧では無く・・

  • アイドリングが不安定で、交差点で停止後スタートでアクセル開けるとエンスト
  • アクセル全閉時にマフラーからパンパンと音が・・

これが気温の上昇と共に酷くなってきた次第・・特にアイドリング不安定なのは前からでしたが・・・

と言うことで、セッティングを始めたのが5月のゴールデンウイークからです。

まず気温の上昇で空気が薄くなってきていますので、全体的にガソリンも薄くする方向で調整を進めます。まずスロージェットは#40→#38へ、ジェットニードルは、N68EのΦ2.415からN68Fの2.425に変えて試走してみます。

この状態でも、アイドリングの不安定さは変わらずアクセルを開けるとストールします。判らないのは、アイドリングからアクセル開けてストールするのは、濃い症状ですが、ムフラーからパンパンとアフタファイアの音がするのは薄い症状ということです。この辺がとても難しいところで、スローのジェッティングを濃くして良いのか薄くすべきか迷いました。ここで優先したのは、アフタファイアよりもストールの解消を優先して取り組みました。(つまりアイドルが濃いと仮定)そこで症状としては

  • エンジン始動時に掛からないので、アクセルを開けてキックするとキャブ側に吹き返しの爆発がくる(バコっとカブった音と共にキャブ側の燃料が爆発する感じ)

症状が起きましたので、改めてキャブ側に濃い混合気が残って、それに火がついているのだと考えた次第です。キャブを外してみるとインシュレータの下側にガソリンが溜まっています。これはアイドルポートから吸引されたガソリンが混合しきれずに残っているのではないでしょうか?

ということでひたすら薄くする方向で調整します。

特にニードルのストレート径は、2,435にチャレンジしましたが、クリップ1段にすると1/8開度でギクシャクして回転が頭打ちになります。従ってクリップを下げてアクセル開け始めは濃くするようにセッティングしました。交差点での恐怖のストールも頻度が減ってきましたが、もうひとつ・・・

最終的には上のセッティングで、アイドルスクリューでちょい高めの1000回転くらいでアイドリングさせると、交差点ストール現象が解消されました。とは言っても近所で15kmくらいの試走でエンストが無くなったので多分イケそうと思っているだけです。でもレーシングキャブレターの宿命で、インシュレータにガソリンが溜まってしまうので、長い信号待ちでは時折アクセル吹かしてカブりを解消しています。

気になるマフラーのアフタファイアですが、スーパートラップのエンドプレートを3枚に減らすことで解消しました。この辺はガスを薄くする方向で調整しながら、何故解消したのか不明・・・

ということでこれでしばらく走ってみることにしました。

で、もう一つ購入したkoso28キャブですが、先人達がチャレンジしたアイドルポート対策を施してみました。既に記述したようにkoso28キャブレターは低速域(スロットルオフ)にて混合気が非常に濃くなる傾向にあります。原因としては、元来負圧の低い2スト用キャブを4ストに応用したため、スローポートともう一つ下流(エンジン側)にも設置されているアイドルポートから高い負圧によって大量?のガソリンが供給されてしまう事にあると言われてるようです。確かにキャブを外してみるといつもインシュレータの下側にはガソリン溜まりが出来ています。

そこで多くの先人達がトライしているのが、アイドルポートを塞ぐ手段です。これによる成功事例も多く報告されているようですので、もれなく今回チャレンジしてみた次第です。 まずは、キャブレターを分解後にジェットブロックを外して、指先にあるOリングで囲まれているのがアイドルポートです。

今回はこのアイドルポートのキャブ本体側にアルミテープを貼ることで対応してみました。剥がれないかちょっと心配ですが、大き目に貼ればOリングが押さえてくれるはずと期待しています。

組み立てた後は、ジェットを変更しますが、スロージェットからのガソリン流路を一つに制限しているのでジェットは大き目にするのが良さそうです。

従って手持ちのスロージェットで一番濃く出来る#45を起用してみました。走ってみると・・混合気が薄くとても走れません。アクセルオフしたときの吹き返し(パンパン音)も大きくてプラグも真っ白!早急に番手の大きいジェットを手配することにしました。ということでここはまた後日記事にします。

あとは、思い付きです。 負圧が高くアイドルポートから燃料が多めに供給されてしまうというkosoキャブレターの4スト適用ですが、この負圧が高いという問題を解決するためにインシュレータとキャブの間に延長マニホールドを挟んで負圧を下げる方法を考えてみました・・とは言っても負圧が下がるのか?いや流速が速くなるだけ?なのか詳細が不明です。

実は前にも書きましたが、2000年以前くらいのAMAフラットトラック選手権用レーサーには多くこの延長マニホールドが採用されていました。理由は明確には判らないのですが(どこにも記述無いし・・)たぶん低速域のトルクをフラットする効果があるのかな?と想像しています。その手法が今回のセッティングに適用できるのではないかと考えたわけです。

以前に製作した部品を復活させることも考えましたが寸法が合って無くてキャブ装着に結構な腕力がいるという状況もあり今回作り直してみました。 写真にあるとおり、かなり長めのアルミパイプ60mmを手配して、インシュレータとの密着度を上げるための段差を作ります。これは完全な手作業で鉄ノコで溝を作ってヤスリで仕上げる伝統職人的工法で作成しました。

そして装着してみると正直長すぎ・・・短くしたいところですが手作業で段差を作るのがめんどくさいので、テストも兼ねてこのまま・・・そもそも60mmにした理由も、何故かMISUMIさんのサイトで注文すると60mmサイズが格安の369円で購入できてこれより長くしても短くしても値段が倍以上になるという理由からですので、余り科学的な理由は無し という経緯です。

が、取り付けてみると、やはり低速域のトルクがフラットになりゴツゴツ感が無くなりました。若干混合気が薄くなる兆候が見れますがジェットの変更で何とかなりそうな気配もします。ですが目標であるアイドリングの安定化には・・?あまり関係無いかも・・・この辺は再度セッティングを進めて後日!

グリメカ製リアブレーキキャリパー交換

ナイトレーシング号に装着されているマニア垂涎(なのかな?)のグリメカ製ブレーキキャリパーですが、どうにも調子が悪く、ブレーキペダルの踏みしろもだんだん大きくなってきています。なんとなく直さなくちゃと思いつつキャブレター問題もあるので放置していたのですが、なんとなくセッティングも出そうな雰囲気になってきた昨今!勇気を出してリアブレーキキャリパーと向き合ってみることにした次第・・・

と大袈裟に言ってみたモノの、ブレーキペダルの踏みしろが何の問題も無く大きくなるはずもなく、大方の予想通りブレーキオイルが漏れているようです。キャリパーに至るブレーキラインから漏れているようなら代替え部品もあるのですが、キャリパーを外してみたところピストンのシリンダー部から漏れているようです。おかげでブレーキパッドはオイルまみれ!もうダメって感じです。そもそもオーバーホールした際にもピストンシールが見当たらずシールを入れる溝も無かったんでシール無し構造なのかなと思った次第(そんなことあるワケないっ!)ですが、やっぱりダメみたいですね。でもオーバーホール後2年間くらいは使えていたので今度分解して調べてみます。

ということで、とりあえずは修理するか別のキャリパーを探して取り付けるしか策はありませんが、まずは軽~く「グリメカ シール 40mm」でGoogle検索してみましたが・・・まったくヒットしません!ということであっさりと修理検討は終了。だって純正部品は無さそうだし、サイズが合いそうな部品があっても流用できるかも判んないし、まったく見識がありません。

では、新ブレーキキャリパーですが、これはフロント側で採用して実績もあるカワサキ社製ゼファー400あたりのキャリパーを探してみようということでフロントキャリパーのサイズを調べてみると、なんとなくリアホイールに収まりそうです。スポークとの干渉も無さそうだしピストン38mmだし油圧レシオも良さそうだしと言うことで、ヤフオクで形が似ているZZR400N用リアブレーキキャリパーを180円で落札してみました。(送料1280円!なんじゃ)なんかこの辺のブレーキキャリパーはフロントに付けているゼファー400とも共通部品みたいだね。

さっそく取付用のブラケット作成に取り掛かります。作業は、ブレーキディスクに付けてみて寸法取りをするのですが、キャリパーとディスクプレートとのクリアランスを3mm程度空けるのでプレート外側に3mm太さのケーブルを巻いて、そこにキャリパーを仮止め(とは言っても置いただけだけど)してから寸法測定を行います。
で仮止めしてみた結果・・・・・アウトでした!

なんでかっていうと、ディスクプレートと取り付けている円形のブラケットとキャリパーの取り付けブラケットが干渉しちゃう・・・ブラケットの下側だけなのでなんとかそこだけ削って収めたいところです。ということで色々頭を捻った結果!キャリパー側のブラケットを切断して干渉部分だけ外側にシフトさせることにしました。シフト量は、1.5mmワッシャ2枚で3mm程度にしてシフト用のプレートを作りました。そこに既存キヤリパーサポートと繋ぐ新たなプレートを新設して2重構造プレートでZZR400N用リアブレーキキャリパーを取り付けて出来た姿がこのとおり!

だいぶごっつい仕上がりですが取りあえず的には機能するので良し!として今後スリム化する予定

電装系を再度作り直し

ナイトレーシング号のワイヤーハーネスですが、やっつけで作ったままだったので作り直してみました。

ポイントは、①不用配線を捨てて新規配線を作り直し、②配線経路を整理、③ウインカースイッチなんかをハンドルに改めて作り直し、④配線図作り直し です。

まずは電装品の配置をキレイにするために、格納する箱を作ってみました。もちろん得意のFRP製です。作り方は写真撮るの忘れたので解説しますと・・

簡単で段ボールで型を作って、型となる面にガムテープを貼ってエンジンオイルを塗りたくります。そしてFRPを3層くらい貼って完了です。エンジンオイルは、FRPが乾いた後の離型剤の代わりです。

そこにウインカーリレー、CDI、レギュレータを配置します。

そしてテキトーなワイヤーハーネスをヤフオクゲットして色とりどりの配線を活用します。

さらに憧れであったハンドル直付けのスイッチを増設します。

ここには、ウインカースイッチとディマースイッチを装備して、さらにバックミラーの取り付けポストのネジ穴を利用してホーンスイッチを取り付ける予定。

シート下には、エンジンストップスイッチと電装系の電源スイッチ、ライトスイッチを設置します。

最後は配線図を修正してのちのち忘れてしまっても大丈夫なように記録しておきます

ナイトレーシング号キャブレター仕様

そろそろいい感じになってきたナイトレーシング号ですが、なんでこんな苦労したかと言うと・・そもそも下記のような謡い文句のいい加減なキャブレターをヤフオクで安価に購入したのがキッカケ!届いたキャブにはジェットはついているものの刻印無しで番手不明というシロモノ・・・

「新品 汎用 KOSO ビッグキャブレター 28パイ」
ボアアップやマフラー交換した場合のチューニング車に最適です。

★エアクリーナー側★
外径約 50ミリ 内径約 47ミリ

★エンジン側★
外径約 34ミリ 内径約 28ミリ

インシュレーター、番数不明のメインジェット、スロージェットが付きます。

そもそもキャブの仕様も判らんし口径からするとセローエンジンに付きそうな気配があるくらいというシロモノです。

調査の結果、PWK28キャブの台湾製コピー品ということは判明しましたが、とりあえず取り付けてからエンジンの機嫌をみながらセッティングをしてみた次第・・

現状セッティングは以下の状態

スロージェット #40
メインジェット #120に変更
ニードル    N68E(ストレート径2.415)
クリップ位置  上から3段目
スーパートラップエンドキャップ 5枚

エアスクリュー 2回転

この状態で走行中のアクセルオフで吹き返しが若干あるのでスーパートラップのエンドキャップを4枚に戻した方が良いかもしれません。

あとはエアスクリューが標準1+1/2回転なので、若干開きすぎですね。スロージェットが濃過ぎるせいでスクリューが開いてしまっているので、スローを#38くらいにすればスクリューももっと閉まるのではないかと思います。

なんといってもセッティングには、ネットで拾ったこのニードル表が役立ちました。

あとはAMAZONでKOSO(PWK28互換)のニードルとスロージェットを購入して

なんとか対応した次第